
16万人以上の人びとが犠牲・行方不明となった
2004年12月26日のインドネシア・スマトラ沖地震から、
今日で20年。彼らにとって、この20年の歳月は、
長かったのだろうか、短かったのだろうか。
どんな思いで今日という日を迎えているのだろう。
パンダ・アチェの大モスクで行われた追悼式典に
参加していた人たちや、集団墓地にお参りにきた人たちに、
その思いを聞かせていただくと、
大切な人との突然の別れ、その悲しみは今も癒えず、
「まるで昨日の出来事のようだ」
と、多くの人が語り、ともに涙した。
それでも、最後に出てくるアチェの人びとの言葉は、
「世界中の人たちに支援していただいたから、復興できました。
日本人にも本当に感謝しています。ありがとうございました」
だったのである。恐縮するほど、何度も、何度も、感謝され、
「こちらこそ、2011年の東日本大震災のときは、
支援していただき、ありがとうございました」
と、心からお礼をお伝えした。
世界は互いに支え合っているね、
国や宗教や、民族の違いを超えて──と。
こうして、ともに泣き、ともに感謝しあい、
哀しみのなかにも、あたたかな気持ちに包まれていく、
祈り・祈り・祈りの1日となったのである。





